西岡税理士事務所

留年。卒業間際になっても「将来像」が描けなかったあの日

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留年。卒業間際になっても「将来像」が描けなかったあの日

留年。卒業間際になっても「将来像」が描けなかったあの日

2026/01/17

卒業式の喧騒が、自分だけ遠かった

2月の大学キャンパス。 春の気配が混じり始める中、周りの友人たちは、もうすぐ始まる「社会人生活」の準備に余念がありませんでした。新居の相談、研修の話、あるいは残りの学生生活を惜しむ卒業旅行の計画。

そんな喧騒を横目に、私は一人、言いようのない空虚さの中にいました。 一度留年し、周りより1年長く学生という猶予期間をもらったはずなのに。いざ「本当の終わり」が近づいても、私の手元には何も残っていませんでした。

「将来、何になりたいの?」

「どんな仕事をしたいの?」

就職活動の中で、あるいは親戚との集まりの中で、何度も投げかけられたこの問い。 私にとって、これほど残酷で、答えに窮する質問はありませんでした。なぜなら、20代前半の私には、自分の将来というキャンパスに描くべき「色」が、一色もなかったからです。

 

「とりあえず」の積み重ねが、未来を消した

なぜ将来像が描けなかったのか。今ならその理由がはっきりと分かります。 それまでの人生のすべての選択を、「とりあえず」と「回避」で決めてきたからです。

高校も大学も、「受験勉強をしたくないから」という理由で、系列の学校を選びました。自分が何を学びたいかではなく、どうすれば楽に、現状を維持できるか。その一点だけで進路を決めてきたツケが、卒業間際という土壇場になって、巨大な壁として現れたのです。

一度留年を決めた時も、「あと1年あれば、何か見つかるだろう」と自分に言い訳をしていました。 しかし、目的のない1年は、ただの12ヶ月の浪費に過ぎませんでした。 夜のバイトに行き、昼過ぎまで眠り、たまに大学へ行く。そんな生活の延長線上に、輝かしい将来像なんてものが自然に浮かび上がってくるはずがなかったのです。

 

就職氷河期の終わり、閉ざされた扉

追い打ちをかけたのが、当時の社会状況でした。 就職氷河期の末期。ニュースでは連日のように「厳しい就職戦線」が報じられ、街には必死な形相でリクルートスーツを着こなす学生たちが溢れていました。

周囲を見渡せば、いわゆる「ブラック」な響きを持つ求人が目立っていた時期です。 特別なスキルも、やり遂げた自信もない私にとって、社会に出ることは「希望」ではなく「恐怖」でしかありませんでした。

「自分なんかが社会に出て、一体何ができるんだろう」

「誰かに必要とされる自分なんて、想像もできない」

将来像を描こうとすればするほど、鏡に映る「何もしなかった自分」がノイズとなり、未来の視界を遮りました。 公務員試験を目指すと周囲に宣言したのも、実は将来への希望があったからではありません。ただ、この「何者でもない自分」という現実を、もう少しだけ引き延ばしたかった。公務員試験という「正当な理由」を掲げることで、社会という荒波に飛び込むのを、全力で拒んでいたのだと思います。

 

「空白」があったからこそ、今、伝えられること

今の私は、税理士として、毎日多くのお客様の「将来」について語り合っています。 10年後の会社をどうしたいか。どんな人生を送りたいか。 かつて自分の将来像すら描けなかった私が、今では他人の未来を支える仕事をしている。人生とは、本当に分からないものです。

私は、当時の自分を「ダメな奴だった」と切り捨てたくはありません。 あの、卒業を前にして震えていた空白の時間。何者にもなれず、何がしたいかも分からなかったあの日の絶望。

その「痛み」を知っているからこそ、私は、今の職場で迷っている人や、キャリアに自信がない人の隣に座ることができるのだと思っています。

 

将来像は、今なくてもいい

もしあなたが今、かつての私のように「自分には将来のビジョンがない」「やりたいことが見つからない」と悩んでいるなら。 無理に、立派な将来像を描こうとしなくてもいい、と言ってあげたい。

将来像なんてものは、最初から持っている人の方が稀です。 私の場合、それは28歳という、かなり遅いタイミングでようやく見つかりました。それも、キラキラした夢としてではなく、「このままじゃいけない」という強烈な危機感と、一つのことに没頭する喜びの中から、ゆっくりと形作られていったものです。

私たちの事務所は、最初から「意識の高い将来像」を持っている人だけを求めているわけではありません。 むしろ、かつての私のように「今はまだ真っ白だけれど、ここから何かを積み上げていきたい」と願う人を、全力でバックアップしたい。

未来は、描くものではなく、日々の「没頭」の積み重ねの結果として、勝手に立ち上がってくるものです。 もし、今のあなたが真っ白なキャンパスを前に立ち止まっているなら、まずは一緒に、目の前の一枚の書類、一問の計算から始めてみませんか。

その「積み上げ」の先に、あなただけの将来像が、いつか必ず姿を現すはずです。

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